車いすテニス国枝慎吾さんに国民栄誉賞、正式決定 パラ選手で初‼

政府は3日、車いすテニスの男子シングルスでパラリンピック3大会で金メダルを獲得し、1月に現役を引退した国枝慎吾さん(39)への国民栄誉賞授与を正式決定した。松野博一官房長官が同日の閣議で報告した。表彰式は17日に首相官邸で行う。パラリンピック選手への授与は初めて。

松野氏は閣議後の記者会見で、国枝さんについて「長く車いすテニス界の第一人者として活躍され、テニス大会最高峰の4大大会で史上最多の通算50勝など前人未到の快挙を成し遂げられた」とした上で「パラスポーツの社会的認知度の拡大などに極めて顕著な貢献をし、広く国民に夢と感動を、社会に明るい希望や勇気を与えた」と授賞理由を説明した。「今回の授賞が今後のパラスポーツの普及や共生社会の実現につながることを期待する」とも述べた。

国枝さんは千葉県出身。パラリンピックのシングルスは2008年北京、12年ロンドン、21年東京の3大会で金メダルを獲得した。4大大会のシングルスでは、22年に唯一未達成だったウィンブルドン制覇を成し遂げ、通算28回優勝。ダブルスの22回と合わせ、優勝回数は男子世界歴代最多の50回。

松野氏は今年2月3日、国枝さんへの国民栄誉賞授与を検討するよう岸田文雄首相から指示があったと発表。政府は民間有識者の意見を聞くなど授与に向けた手続きを進めていた。

毎日デジタル掲載

PAGE TOP